改正版特化則クリアの為にまず不可欠なのが「個人ばく露測定による空気中の溶接ヒューム濃度の測定」です。この測定結果に応じて、どのような対策をどの程度実施しなければならないかが決定されます。このページでは、測定結果が基準値(空気中マンガン濃度 0.05mg/ ㎥)をオーバーした場合に、最初に取り組まなければならない「換気装置」の対策についてお伝えします。
ヒューム濃度測定の結果が基準値以上だった場合、初めに必要なのは「換気装置の風量増加等、必要な措置」です。改正版特化則の別項目において定められている通り、まず金属アーク溶接等作業場には必ず何かしらの換気装置を設置しなければなりません。その為この項目では、その元々設置してある換気装置に何かを付加・改善する対策が想定されています。該当作業場では以下のいずれかの方法をとってヒューム濃度を基準値以下に下げる必要があります。
②溶接方法や母材、溶接材料等の変更に依る溶接ヒューム量の低減
換気装置の改善対策としてまず規定されているのが、「換気装置の風量増加」です。この「風量の増加」の方法について詳細は規定されていません。弊社ではまず第一に全体換気装置の増設をお勧めしております。
また、現在使用している全体換気装置等の点検・清掃を定期的に行っていない場合は、老朽化や、汚れの蓄積によって本来の性能が発揮されていない場合があります。この機会に使用中の換気装置等の点検・清掃・修理を実施することをお勧めします。
全体換気装置の増設・換気装置の点検・清掃等も、丸由工材でご相談いただけます。ご検討中の方は是非、こちらから弊社までお問い合わせください。
②溶接方法や母材、溶接材料等の変更による溶接ヒューム量の低減
溶接材料の変更によって溶接ヒュームの発生量そのものを減らす対策です。作業内容によりますが、溶接材料の見直しや、それに伴う溶接機設定の変更によって、溶接ヒュームの低減や、溶接作業の効率化に繋がる場合があります。ご興味がある場合は、是非こちらからご相談ください。
既に設置されている換気装置に加え、集じん装置を設置する対策です。弊社では、広い範囲の集じんに優れた定置式集じん機はもちろんのこと、大規模な換気装置では賄いきれない部分をカバーできる局所集じん装置もお勧めしております。
送風機によって、溶接ヒュームを作業場外や換気装置等の方向に流す対策です。作業場によりますが、夏の暑さ対策に使用する工場扇を効果的に使用できる場合もあり、他の3つの対策に比べて手軽に実施できます。但し、ヒュームの流れる方向を変えることで別の作業場に悪影響を与える場合がある為、設置場所には注意が必要です。
以上の4つの措置のいずれかを講じた後は必ずヒューム濃度の再測定をし、基準値をクリアしているかを確認しなければなりません。何度も再測定をしなければならない状況を避ける為にも、作業場の状況に応じて、最善の措置をとることをお勧めします。
改正版特化則の中でも、換気装置の改善は作業場によって対策が大きく異なるものの1つです。丸由工材では、お客様の現在の作業場と換気装置の状況を確認し、最善の改善方法をご提案させていただきます。ご検討の際には是非、こちらからご相談ください。
以下弊社ページでも特化則対策についてまとめております。是非ご参考下さい。