2017年9月25日から29日にドイツのデュッセルドルフで開催されたドイツエッセン溶接フェア
(SCHWEISSEN & SCHNEIDEN 2017)を視察してきました。
前回に続き、展示内容を報告します。
前回は溶接作業者が高齢化しているが、なり手が少なく、人手不足になっている問題に対して
初心者でも操作が簡単で使いやすい溶接機によって、若年層不足による、溶接スキルの格差問題を
解決しようとしていると書きました。
人手不足の問題に対しては、自動化のニーズもあります。
人間協調型の産業用ロボットのベンチャーであるデンマークのUniversal Robots社の
協働ロボットを使った展示が目を引きました。
ドイツの溶接機トップメーカーであるLORCH社はUniversal Robots社の協働ロボットを
使った自動化の展示をしていました。
「同僚であるロボットと手を携えて」
LORCH社は人間協調型の自動化を提案していました。
ロボットも溶接機と同様に、初心者でも操作が簡単で使いやすい事が求められているので
Universal Robots社の協働ロボットの特徴である※ダイレクトティーチングの実演をしていました。
※ロボットを直接動かし、操作を教え込むこと。
トレーニングが必要な従来のティーチペンダントによるロボット操作とは違い直感的な操作で
簡単にロボットを動かすことができる。
YouTube:ダイレクトティーチングをしている動画
https://www.youtube.com/watch?v=zFpKxm1iPAU
ABICOR BINZEL社(ビンツェル)のブースでもUniversal Robots社の協働ロボットに
自社の溶接トーチを取付けて、自動化の展示をしていました。
3Dを活用したタッチパネルを用いて従来のロボットよりも格段に簡単な
操作プログラミングが可能になっています。
ドイツでは大手顧客の自動化だけでなく中小規模顧客での半自動化のニーズも多いと聞きました。
これまで手動だった溶接作業を半自動化できるUniversal Robots社の協働ロボットのような
使いやすい自動化ツールは、今後、ドイツで普及していくだろうと聞きましたが
そのような状況は、日本でも同じではないかと思いました。